RESEARCH GUIDE

HyperFrames 完全ガイド

HeyGen製・HTMLで動画を書くオープンソースフレームワーク(Remotion対抗)
2026年4月27日更新 | shobobo

HyperFramesは、AIアバター動画で有名な HeyGen社が2026年に公開したオープンソースの動画レンダリングフレームワーク。スローガンは "Write HTML. Render video. Built for agents."

Remotionが「Reactで動画を書く」のに対し、HyperFramesは 「素のHTML/CSS/JSで動画を書く」AIエージェントが書きやすい形式に振り切っているのが最大の特徴で、Claude CodeやCursorなどのコーディングエージェントが「複雑なGUI動画エディタは触れないが、HTMLは書ける」という現実から生まれた。Apache 2.0ライセンスで完全無料・商用OK。

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基本情報

サービス名HyperFrames
開発元HeyGen Inc.(heygen-com / GitHub)
カテゴリHTMLネイティブ動画レンダリングフレームワーク(OSS)
公式サイトhyperframes.lol / GitHub
使用技術HTML / CSS / JavaScript + Puppeteer + FFmpeg + WebGL
動作環境Node.js 22+ / FFmpegインストール必須
出力フォーマットMP4(決定論的レンダリング・同一入力=同一出力)
ライセンスApache 2.0(完全無料・商用利用無制限)
📅

リリース経緯

2024〜2025
HeyGenがAIアバター動画SaaSとして急成長。社内で大量の動画自動生成ニーズが発生し、AIエージェント向けの動画フレームワークを内製。
2026年初頭
HyperFramesをApache 2.0でオープンソース化。 「Reactを学ばなくていいRemotion」「Agent-Native」を訴求し、Web開発者・AIエンジニア界隈で急速に話題化。
2026年4月
Mediumで 「Remotionに対抗するHTMLベース動画フレームワーク」として大型紹介記事が出回り、Claude Code連携ガイドも次々登場。
💡

なぜHyperFramesが生まれたのか

🤖 AIエージェントは「GUIが苦手・HTMLが得意」

Premiere ProやAfter Effectsのような タイムライン型GUIは、LLMが最も苦手とする領域。一方、HTML/CSS/JSは現代のLLMが最も得意とする出力。HyperFramesはこの非対称性に乗っかり、「AIが書きやすい形式 = 動画フォーマット」と定義した。

⚛️ Reactを「学習コスト」と見なした

RemotionはReactベースで強力だが、Reactを知らない人・JSXを書きたくないエージェントにはハードルがある。HyperFramesは 「素のHTML + データ属性」で構成を表現するため、Web入門レベルの知識でも書ける/生成できる。

🔁 決定論的レンダリングで自動化に振り切った

"Same input, identical output" を徹底。CIパイプラインに組み込んだ際にレンダー結果がブレないため、自動化・量産・差分テストが可能。

🎨 アニメーションランタイムは「自由」

Frame Adapterパターンで GSAP / Lottie / CSS / Three.js / Anime.js など好きな道具を選べる。「動きはWeb業界のベストプラクティスをそのまま流用」という思想。

🧩

パッケージ構成

hyperframes (CLI)初期化・プレビュー・リント・レンダリングを担当する司令塔
@hyperframes/core型定義・パーサー・ジェネレータ・ランタイム
@hyperframes/enginePuppeteer(ヘッドレスChromium)+ FFmpegで「ページ → 動画」キャプチャ
@hyperframes/producerキャプチャ・エンコード・音声ミックスを束ねるパイプライン
@hyperframes/studioブラウザベースのUI編集ツール(プレビュー+ホットリロード)
@hyperframes/player埋め込み可能なWebコンポーネント(自サイトに動画ビューワーを組み込める)
@hyperframes/shader-transitionsWebGLシェーダーでトランジション(場面転換)を作るオプション
🧠

コア概念(4つだけ)

① HTML Compositions(HTMLで動画を書く)

動画の1シーンは1つのHTMLファイルdata-* 属性でタイムラインを表現する。タイムラインGUIは存在せず、属性が時間軸そのもの。

<div id="stage" data-composition-id="my-video" data-start="0" data-width="1920" data-height="1080"> <video id="clip-1" data-start="0" data-duration="5" data-track-index="0" src="intro.mp4"></video> <img id="overlay" data-start="2" data-duration="3" data-track-index="1" src="logo.png"/> <audio id="bg-music" data-start="0" data-duration="9" data-volume="0.5" src="music.wav"></audio> </div>

↑ これだけで「9秒・1080p・3トラック」の動画になる。

② Deterministic Rendering(決定論的レンダリング)

同じHTMLを入れれば、何度走らせても 1ビットも違わない同じMP4が出る。CIで差分テスト可能、レビュー時に「動画が変わった/変わってない」が機械的に判別できる。

③ Frame Adapter(アニメーション・ランタイム差し替え)

動きの部分は別ライブラリに委ねる。GSAPでタイムライン制御、LottieでJSONアニメ、Three.jsで3D…と用途に応じて切り替え可能。

④ Agent-Ready Skills(AIエージェント用スキル)

npx skills add heygen-com/hyperframesClaude Code / Cursor / Gemini CLIに「HyperFramesルール」をスキルとしてインストールできる。エージェントは /hyperframes コマンドで一発呼び出し可能。

🚀

始め方(3ステップ)

1

前提環境を整える

Node.js 22以上FFmpegをインストール。FFmpegはパスを通す必要あり。

2

プロジェクト作成 & プレビュー

npx hyperframes init my-video cd my-video npx hyperframes preview # ブラウザでライブプレビュー
3

レンダリング

npx hyperframes render --output output.mp4
おまけ: Claude Codeで使うなら npx skills add heygen-com/hyperframes を1回叩いておけば、以後 /hyperframes でClaudeに動画コードを書かせられる。
🤖

Claude Code × HyperFrames ワークフロー

HyperFramesは 「LLMが書く前提」で設計されているため、Claude Code連携が異常に滑らか。MindStudioの公開ガイドでは、3つの再利用スキル(モーショングラフィック生成・オーバーレイ追加・キャプション同期)でAI動画編集パイプラインを組む例が示されている。

🎬 自動化できる主なタスク

  • モーショングラフィック:「会社名を左からフェードイン」と書くだけで実動画クリップを生成
  • バッチオーバーレイ:「0:32に話者名を表示」のようなタイムコード指定を一括処理(30分の手作業 → 数分)
  • 同期キャプション:音声 or テキストファイルから自動字幕生成、ブランドJSONでフォント・色を統一
  • スキルチェーン化:複数スキルを順序実行 → 最終MP4を出力
  • レビュー組み込み:Slack連携や条件分岐で人間チェックステップを差し込む
🔑 ここが本質:

Remotion + Claude Code は「ReactでAIに書かせる」、HyperFrames + Claude Code は「HTMLでAIに書かせる」。LLMに書かせる難易度はHTMLのほうが圧倒的に低く、エージェントの失敗率・ハルシネーション率が下がる。「とりあえず量産パイプを作って回す」用途では、HyperFramesが現状最も摩擦が少ない。

⚖️

Remotion との比較(双方向)

項目HyperFramesRemotion
記述言語HTML/CSS/JS(属性ベース)React/JSX/TypeScript
開発元HeyGen Inc.Remotion GmbH
ライセンスApache 2.0(完全無料)3名以下無料 / 4名以上有料
AIエージェント親和性◎ HTML特化で最高○ Skill連携あり
表現力(手書き)○ Web技術全般◎ Reactパワー全開
学習コスト低い(HTML知識のみ)React必須
大規模並列レンダリング自前運用Lambda公式対応
エコシステム成熟度新興(2026〜)5年以上の蓄積
得意領域AI量産・自動編集パイプSNSテンプレ量産・データ動画
結論: 「動画コードを人間が書く」ならRemotion有利、「動画コードをAIに書かせて量産する」ならHyperFrames有利。共存可能で、用途別に使い分けるのが正解。
💳

ライセンス・料金

区分料金条件
個人・あらゆる規模の企業 完全無料 Apache 2.0。商用OK・改変OK・再配布OK・人数制限なし。
段階的ロック・追加課金 なし レンダー数・解像度・尺の制限なし。HeyGen本体APIを使わない限り課金は発生しない。
HyperFrames Cloud(オプション) 従量課金 HeyGen側のクラウドレンダリングを使う場合のみ。自前で動かすなら不要。
shoboboライセンス的に:

Apache 2.0なので規模に関係なく完全に無料利用可能。Remotionは将来shoboboが4人以上になると有料化するが、HyperFramesはそういう人数制限が一切ない。「会社が伸びても無料のままで使える」ことが地味に大きい優位性。

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shoboboでの活用シナリオ

① Claude Code起点の「自動動画編集パイプ」

Hailuo / Seedance で生成した素材MP4 + 台本JSON を投入し、Claude CodeにHyperFramesでオーバーレイ・字幕・BGMを合成させるパイプラインを組む。手動編集ゼロでショート動画パッケージング完了。

② AI News Daily の自動動画化

毎日HTMLで吐いているAI News Daily(51日分)を、同じHTMLパーツの再利用で動画化。HyperFramesは元々HTMLなので、メディア制作と動画制作のソースコードを共通化できる。

③ 議事録・リサーチレポート → サマリー動画

業務HTML資産(議事録 / リサーチガイド / Remotionガイド等)から「3行サマリー動画」を毎週自動生成。社内・SNS両方に流せる。

④ Remotionとの併用戦略

「人間が手で繊細に作るテンプレ」はRemotion、「AIが量産する自動編集」はHyperFrames、と棲み分け。同じJSON契約を両方に通せる設計にしておけば、後からツール切り替えも容易。

⚠️

始める前の注意点

① 新興ツールゆえエコシステムは未成熟: Remotionの5年分の蓄積(プラグイン・記事・StackOverflow)には及ばない。トラブル時は公式リポジトリと自力デバッグが基本。
② Node 22+ / FFmpeg 必須: 古いNodeでは動かない。Windows環境ではFFmpegのパス通しが意外な落とし穴になりやすい。
③ 大規模並列はLambda対応がまだ薄い: Remotion Lambdaのような公式サーバーレス推奨パスはまだ整備途上。量産フェーズでは自前でPuppeteer並列実行を組む必要がある。
④ 「Reactの強さ」は失う: 状態管理・コンポーネント分割の恩恵はRemotionほど受けられない。複雑な構造を作り込むなら向いていない。

🔗 参考リンク